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研究室について

概要

 本研究室が研究対象とする領域は、地球大気の電離が顕著になり始めるおおよそ高度100 kmの上空から、遠くは惑星間空間に至る広大な宇宙空間です。このような場所では、太陽からのプラズマと電磁波の放射、高度とともに急速に希薄化する地球の大気、そして遙か彼方まで広がる地球の磁場の三者が相互に作用しながら多様な現象を生み出しています。地球の高緯度地域に行けば上空に激しいオーロラを見ることができます。また、地球のまわりを飛ぶ宇宙ステーションからは、オーロラのみならず地球の周囲にうっすらと光る大気光と呼ばれる現象を見ることもできます。研究室ではこれらの現象も重要な研究対象としていますが、実際にはこのような目に見える現象は、宇宙空間で起こっている現象のごく一部にすぎません。私たちは、電磁気学や電離気体電磁力学、プラズマ物理学などの「目」を通して、宇宙空間で起こっている多様な現象を浮き彫りにしていきます。トップページのイラストではいくつかの現象をデフォルメして表しています。このイラストから、起こっている現象のイメージが膨らんできませんか?私たちの使命は、このような現象の生成、発達、減衰の物理のストーリーを暴いていくことです。それぞれの現象にどんな謎が潜んでいるのかについては、研究室公開の時にでも説明したいと思います。

 最近では、このような宇宙空間の現象の中でも現代社会とのつながりが深いものを総称して「宇宙天気」と呼んでいます。例えば、人工衛星搭載機器のトラブルの種にもなるエネルギーの高い電子の分布状態や、人工衛星の寿命を縮めてしまうこともある超高層大気の密度異常、地表の高緯度地域の送電線やパイプラインのトラブルの引き金にもなる宇宙空間の電流の激しい変動などが挙げられます。私たちの分野は現代社会とのつながりが急速に深まってきました。

 現在私たちは、総勢22名のメンバー(メンバー)で研究活動を行っています。メンバーの研究成果のうち、最新のいくつかを研究紹介のページ(研究紹介)でわかりやすく説明しています。1、2回生向け(1、2回生向け)のページには、この分野に触れてみようという諸君に参考になる情報を置いています。

 私たち太陽惑星系電磁気学講座の前身である地球電磁気学講座は1957年4月に設置されました。京都大学におけるこの分野の研究の歴史はさらに古く、明治時代にまでさかのぼることができます。「長谷川万吉と地球電磁気学」(永野宏・佐納康治著)に詳細が書かれています。

 本講座と関係の深い京大の研究組織は、理学研究科附属地磁気世界資料解析センターです。センターで推進している地上や海底での地磁気観測やそのデータ解析に関わる研究を行いたい場合は、センターの教員(センタースタッフ)の指導を受けて研究を進めることもできます。