"夢のような、現実のような"







・・・それは夢。

それは、夢。

・・・でもそれは現実。

それは、現実。

しかしやはり、夢。夢の中の、夢。

と同時に、どうしようもなく、現実。

夢なのだろうか。これは、夢なのか?

いや違う。これは、確かに現実だ。きっと、真実だ。

・・・でも?本当に?・・・


分からない。

それを判断する術を、今は持ち合わせていない。

ただ。

このざわめく胸は。この、張り裂けそうな切なさは。泣きたくなるくらいの愛しさは。熱に浮かされたような気だるさは。

なんなのだろう。

それも・・・・夢?

でもきっと、それは現実。それは、夢ではない、現実。心が、そう思いたがっている。そう言っている。

認めなさい。それは、まごう事なき現実なのだよ、と。

怖がらなくてもいい。それは、少しずつ確かめていけばいいから、と。


夢のような現実なのか。

現実のような夢なのか。



・・・人は、夢を現実にする一つの道具を手にしたのかもしれない。

あるいは、現実を夢にする方法を、見つけてしまったのかもしれない。

そんな。

他愛のないことを考えてしまうような。

夢のような、現実のような、戯言めいた出来事。





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